【徹底解説】 生活保護受給中の引っ越しと初期費用について解説します
みなさんこんにちは。
大阪で生活保護の申請支援を行っております川端みきこです。
生活保護を受給されている方から、
「今の家が古く、出ないといけなくなった」
「家族環境が変化したため引っ越したい」
というご相談をよくいただきます。
しかし、生活保護を受けていると引っ越しはできないのではないかと誤解し、
住環境に不便があっても相談をためらっている方は少なくありません。
一定の事情がある場合には、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用が、
住宅扶助として支給される仕組みがあります。
本記事では、引っ越しに伴う費用が住宅扶助の対象となる考え方と、
手続きを進める際の注意点について説明します。
住宅扶助(初期費用)が支給される「主な条件」
生活保護制度では、個人的な希望のみを理由とした転居については、
原則として住宅扶助の対象とはなりません。
一方で、次のような事情がある場合には、
転居に伴う初期費用が住宅扶助として認められることがあります。
◯就労・通学に伴う転居
就職や転職、通学が決まり、
現在の住居からでは通勤・通学が著しく困難となる場合。
◯家賃上限オーバー
現在の家賃が住宅扶助の基準額を上回っており、
役所から転居の必要性について説明や指導を受けている場合。
◯立ち退き・取り壊し
建物の老朽化が激しく、
崩壊の危険がある場合などの理由で、住み続けられなくなった場合
◯病気や障害による環境改善
階段のみのアパートから、エレベーター付きの物件へ住み替える必要がある場合
◯DV被害・近隣トラブル
生命や身体の安全を確保するため、速やかな転居が必要と判断される場合。
◯世帯人数の変化
出産などにより世帯人数が増え、現在の住居が著しく手狭となった場合、
または世帯人数の減少により、住居が生活実態に見合わないと判断される場合。
大阪市を例にした費用の目安
住宅扶助には、家賃の基準額や初期費用の取扱いが定められています。
ここでは、大阪市の単身世帯を例に、その目安を紹介します。
項目 | 上限額の目安 | 注意点 |
毎月の家賃 | 40,000円 | ーーー |
初期費用(敷・礼等) | 家賃上限の3倍程度 | 敷金・礼金・仲介手数料などの合計額。 |
火災保険料・保証料 | 実費支給 | 住宅扶助とは別枠で認められることが多いです。 |
引越し業者代 | 実費(上限あり) | 必ず「3社以上の見積もり」が必要です。 |
⚠︎注意点
最近は「礼金ゼロ・仲介手数料ゼロ」の物件も増えていますが、
その分「清掃代」などが高く設定されている場合があります。
これらが「住宅扶助」として認められるかどうかは、
事前にケースワーカーに確認が必要です。
失敗しないための「4つのチェックポイント」
① 転居許可を先にもらう
まずはケースワーカーに転居理由を説明し、相談を行います。
必要性が認められてから、物件探しを進めることが重要です。
② 不動産会社に「生活保護であること」を伝える
すべての物件が生活保護での入居に対応しているわけではありません。
最初に伝えておくことで、無駄な内見や審査を避けられます。
③ 仲介手数料の計算に注意
仲介手数料は原則として家賃1か月分(税別)までが上限で、
住宅扶助の初期費用に含まれます。
上限を超えると自己負担となるため、事前の確認が必要です。
④ 「3社見積もり」は必須
引っ越し業者を利用する場合は、原則として最も安い業者を選びます。
比較サイトなどを使い、最低3社分の見積書を準備しましょう。
行政書士に相談するメリット
生活保護に伴う転居では、
不動産会社・役所・大家との調整が必要となり、手続きが煩雑になりがちです。
行政書士に相談することで、次のような支援が受けられます。
①転居理由の整理に関する助言
役所に説明が必要な転居理由を、制度に沿って整理します。
②書類内容の確認・整理
契約書や見積書の内容を確認し、整合性をチェックします。
③就労を見据えた相談対応
転居をきっかけに就労を考えている場合の進め方を相談できます。
なお、大阪府内でも自治体ごとに運用が異なる場合があります。
地域の実情を踏まえた対応のため、専門家への相談は有効です。
最後に
住まいは、毎日の生活を支える大切な基盤です。
住環境を整えることは、心身の負担を軽くし、
これからの生活や就労を考えるうえでも大きな意味があります。
今の環境での生活がつらいと感じている場合、
転居が制度上認められる理由に当てはまることもあります。
当事務所では、生活保護に関する転居についてのご相談を承っています。
本ページに記載していない内容についても、必要に応じてご相談ください。

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